「会社を買う」との出会い

個人M&A実録

経営の面白さを知り

前回まで
議員秘書として確かに見た後継者不足。。。

とはいえ、経営どころかそもそも事業会社で働いた経験さえ無かった私は、
転職をして民間の事業会社で新たなキャリアをスタートさせました。

入った会社は、社員30名ほどのITベンチャー!

とにかくそれまでのビジネス経験の無さを補うべく、何でもやらせてくれるベンチャーにこだわって転職を行いました。

人足りてない会社!求む!! みたいな感じ
(何でもやらせてくれそうだから 笑)

ここでは、営業も、管理も、顧客対応も
本当に何でもやりました。

自分で獲得した新規の提携先(超大手)との取引について、
どの様な設計であれば社内システムにうまく乗せられて、無理ない業務フローが組めて、契約書はどんな文言で、どんな商流にしてどんな仕訳を切れば最適か。みたいな。。。

まぁ、全部ですね。笑

立場変われば
で、ここで経営の楽しさに気づきます。

ある時、これは立場が違って自分がビジネスオーナーだったなら、「経営」に近いことをやっているのではないだろうか、と。

そこで、もっと大きな規模で事業をやっている経営者はどんな思考で、どんな指標を大事にして経営しているのかに興味が湧き、再度転職を行います。

次に選んだのは、長い歴史とブランドから
世でも名の知れた小売の上場企業の社長秘書。

非常に勉強になる毎日で、望んだとおり、
事業経営を行う上での学びも多かったです。

その後、会社自体が親会社に吸収された事もあり、親会社の経営企画に転籍をして、勤務を続けて現在に到るわけです。

会社、買う。。。??

訪れた転機
と、長々とお話しましたが、一言で言えば大学卒業してから数回転職を行った普通の会社員。

何かめちゃくちゃすごい特技やスキルがある訳でもないし(残念ながら。苦笑)、
会社を抜け出し、起業して自分で事業を起こそうというという感じでもない。

そんな日々で、転機が訪れます。
「会社を買う」という選択肢との出会いです。

上場企業の社長秘書をしていたころ、
1冊の本と出合いました。

三戸政和さんの「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」でした。

日頃から本を読むことが好きな私は、本屋へ行ってこの本を手に取ります。
何故手に取ったかは覚えていませんが、なんとなく惹かれたのかもしれません。

そこには、世には無数の会社が存在する中で、

  • 手ごろな価格で買うことが出来る会社が存在すること
  • そして、会社員でも会社を買えること

などが書いてありました。

もちろん、そのリスクはあれど、
決して無理なものではなく、むしろこれからの時代の現実的な手段として「会社を買う」という方法が書かれていたと記憶しています。

衝撃的で、一気に読み進めました。

読んだ後、とても納得感がありました。

ただ、当然かもしれませんが、
すぐに「では買おう!」という決心をしたわけではありません。

読んだ直後は衝撃こそ受けましたが、また数日すると日常に戻り、日々を送ること数ヵ月…

ぼんやりした希望
でも、やっぱりどこかに興味と関心がくすぶっていました。

それほど衝撃的だったからかもしれません。
それ以上に、とても現実的な手法だという思いが強かったのでしょう。

会社員としての業務で、経営の基礎位は分かっていた自分にとって、いつかは自分で事業をしてみたいなぁという思いはぼんやりとはありました。

でも、一念発起して実際にやるエネルギーがあるかというとそうでもない。
会社員を辞めたら収入も無くなる。
そんな不安定な状況でもやり切るほど強い気持ちでやりたい事業や作りたいものも…

 ない。。。

そんなはっきりしない気持ちの自分にとって、
会社員を継続しながら、既に世に存在して価値を発揮している事業を引き継ぐ形なら、
得意な事や強みを活かしつつ事業も出来るかもしれない。

そんな希望を抱いたのです!

見つけた過去の答え
そして、その時に気づきました。

議員秘書として活動していた当時、後継者不足での廃業を間近に見て感じたさみしさは、
自分が「引き継ぐ」事によって解消していけるのかもしれない。と。

あの時は、どうすることも、
アイデアさえなかったけど、この方法なら、
そうした世の中のさみしさやもったいなさを少しでも減らすことが出来るのではないか。

そんな風に思いました。

そうして、その時、30歳のうちに事業承継をして会社員兼経営者になる と決めたのです。

そこから約1年半、30歳と6ヶ月の時、
群馬県前橋市のパーソナルトレーニングジムを事業承継して、決意通り、実際に会社員兼経営者となることが出来ています。

次回からはその1年半をどの様に過ごし、
個人M&Aで事業承継をするに至ったのかを書いていきたいと思います。

是非、続きをお楽しみに!

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